
共存と共生は似ているけれど意味は違いますね。
共に生きているのであれば、共に存在していて当然です。
だけど片方に対しての意識の違いで
だいぶ違ってきます。
日本人の大好きなきのこ、マツタケは菌根菌の代表選手ですが
「マツタケは松と共生している菌根菌である。」
と説明されています。
チョッと待ったー!
細かい事を言いますと・・・
共存・共生・そしてもう一つ大事な事を
山のキノコの立場からお伝えしなくてはなりません。
共存
異なる生物が共に存在している。
平和に、それぞれに自分達の生活の営みを楽しんでいる。
だけど、時々
捕食してしまったり、縄張りをめぐり片方を追い出してしまったりがあるかもしれません。
共に同じ場所で生きてはいますけど・・・といった状態ですね。
共生
異なる生物が共に生きている。
平和に、それぞれ自分たちの生活の営みを楽しんでいる。
ここまでは一緒。
そして、更に
お互いが助け合って共に同じ場所で生きていく。
ちなみに、番外編で・・・
共存・共生・以下で依存があります。
自分の足で立うよ(・_・D フムフム
菌根菌が教えてくれる大事な事
共存も共生もとりあえず平和だからいいですよね。
食物連鎖を理解できれば普通に、共存・共生は素晴らしい事です。
が、
いえいえ、なんのなんの・・・
もっと理想的な関係があります。
それは
菌根菌が教えてくれる共栄です。
松の木とマツタケは、その理想形をしっかりと見せてくれます。
松の根とマツタケ菌は、お互いに栄養のやり取りをしているので
松が元気ならマツタケも元気に発生してくれます。
自分だけが生き残ることを考えるのではなく
共に元気に同じ場所で平和に生きて(共生)
お互いが助け合い(共存)
しかも
お互いの繁栄がありす。(共栄)
共生共存は、持ちつ持たれつ
共存共栄は、敵対することなく調和し平和が保たれお互いに栄える。
自然体でこんなにもハッピーなことがあるのですね(*^▽^*)
「マツタケは松と共生している菌根菌である。」
とよく説明されますが、
「マツタケは松と共栄している菌根菌です。」
とした方が山のキノコ(ジジババペア)は、しっくりときます。
🍄 🍄 🍄 自然環境と共に
共存と共生は似ているけど違います。
共存クラスでは、「食べられちゃうよ~」という意識の生物がいます。
共生クラスでは、「ありがとう」「いえいえ、どういたしまして」という意識の生物がいます。
番外編の依存クラスでは、「自立しましょう」と教えてあげる人が必要です。
共栄クラスでは、「アナタがいてくれるので助かります。」「いえいえお互いに繁栄しましょう」
そして、食べられちゃう不安はありません。
クラス⇒暮す=生活の場・・・と考えると共存・共生・どっちでもいいや
ではなく断然
共栄の菌根菌に習いたいものですね。
ちなみに
マツタケは、山頂近くの土地の痩せた場所によく出ると言われます。
腐葉土で栄養たっぷりの土のない険しい山頂付近の岩に
しがみつくように
根を張る松の木を思い浮かべてください。
山頂付近は風化が激しく草木が育つには厳しい環境で
日本人が好みそうな風情のある松が
枝をくねらせ、頑張って生きています。
ふと、根元に目をやると・・・
協力者(?)同士(?)はたまた
食事を提供するお母さんのような母性愛を持った菌が・・・
マツタケと松の共栄は、第三者から見ても美しいモノですね。
マツタケ以外のきのこ達もお仕事をしていますのでコチラも読んでみてくださいね。
きのこの種類を写真で紹介!極秘報告書きのこ狩りの記録
マツタケと松の愛情物語のおこぼれを
山のキノコ(ジジババペア)は、感謝して頂きたいと思っています。
はじめまして。北九州市に住む山下と申します。仕事をしながら大学院で人間の共生を研究しています。
共生の先にある言葉を探していたところ、この記事に出会いました。共栄という古くて新しい言葉に出会い、ヒントを得る事ができました。有り難うございました。
山下様 コメントありがとうございます。
記事を読んでくださりありがとうございます。
古くて新しい言葉ですが、共感して頂きありがとうございます。
差し支えなければどんなお仕事をされているのか教えて頂けませんか?
現在自然界の循環と経済界の循環のリンクを目指して活動中です。
お役に立てることがあればお手伝いしたいし、お願いできることがあればお願いしたいです。